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検証 (2) 照射線量 - 吸収線量変換係数について

検証を行うにあたり、検証(1) と同様、半価層が 1~8 mmAl となるX線スペクトルをTucker の近似式を用いて

算出した。各半価層に対応するX線​の設定条件,半価層から計算される実効エネルギーおよびX線スペクトルは

検証(1) に示したとおりである。

照射線量 - 吸収線量変換係数についての検証

単一エネルギーX線束の照射線量 - 吸収線量変換係数は次式で計算できる。

​で計算した 水,軟部組織,皮膚組織についての吸収線量変換係数を下図に示す。

Slide2-3.jpg

一方、スペクトル分布をもつ束の照射線量 - 吸収線量変換係数は次式で計算しなければならない。

効エネルギーX線束およびスペクトル分布を持つX線束を用いて計算した、皮膚組織,骨組織,水に対する照射線量 - 吸収線量変換係数面積の比較を下図に示す。

ずれの物質に対しても、半価層が 1 mmAl (実効エネルギー 22.17 keV) では両者に大きな差異は見られないが、半価層​(実効エネルギ)が​大きくなるにしたがって両者の差異は顕著になることが観察できる。

スペクトル分布をもつX線の照射線量 - 吸収線量変換係数を、実効エネルギーという単一エネルギー線を

​用いて算出すると、有意な誤差を生じることが分かる。

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